2018.06.23 Saturday 19:49

金子兜太先生お別れ会

去る2月20日に、満98才で逝去された

現代俳句協会名誉会長・金子兜太先生のお別れの会が

昨日6月22日、有楽町朝日ホールで執り行われました。

 

630席の会場を埋め尽くす大勢の方が

日本各地から兜太氏を偲びお別れに集まりました。

 

 

お別れの言葉を述べる黒田杏子さん

 

 

 

 

ご遺族の眞土さんご夫妻と発起人のみなさん

 

改めて、金子兜太さんのご冥福を

心よりお祈り申し上げます。

 

 

 

 

 


2016.11.18 Friday 21:12

波留美の出番です

白銀分割              若林波留美

 

 数学と美学の接点のひとつに、黄金分割があります。

横と縦の比が(√5−1):2(ほぼ1:1.618)のとき、

均衡がとれ美しいとされるもので、西欧人の理想の顔立ち

とも言われています。それに対しやや横広の東洋人の顔は

1:√2(ほぼ1:1.414)が親しまれているそうです。

 

 ところでこの1:√2の比は、標準的な障子の桟の

形の比であり、キティが日本で好まれるのも、

その顔がほぼこの比であるからか、とも言われています。

 

 また、俳句や短歌の音律である五音・七音は、

ほぼ1:√2の比になります。

(両者には2/10を掛ければ1:1.4)

1:√2の比は、用紙のA版B版の縦横の比であり、長辺で

半載すれば元の形の相似形になることは、ピタゴラスの定理

から明らかです。

 

 この比率を何と称ぶのか知りませんが、私は黄金分割に

対し白銀分割と称びたいと思っています。

 

 障子の桟とキティの顔、東洋人の顔、用紙の縦横、

そして五音と七音の関係にもこの比率が繋がっていることを、

私は興味深く思っております。

 

「紫」2016年2月号より転載

(こちらの文章は当初「俳句スパイス」用に執筆されましたが、

 事情により「紫」本誌に掲載されたものです)

 

屋根

 

 

 


2015.08.25 Tuesday 13:16

予告!「作句のための旧仮名遣い」連載スタート

 「紫」は〈伝統とは、常に新しくなければならない〉を信条とし、作品は、有季・無季・口語・破調を問わず作句活動を行っています。仮名遣いについても作者の作句心情を尊重し、旧仮名・新仮名遣いの両方を是としています。しかしながら、今や日常生活ではほとんど触れることのないこともあり、なかなか一筋縄ではいかないのがこの旧仮名遣いです。特に俳句初心者にとっては鬼門中の鬼門かもしれません。とはいえ、旧仮名遣いには作句表現上のすぐれた点も多々あり、また過去の作品を味わうためにも旧仮名遣いの理解は欠かせません。わからないからと避けてしまうのはもったいないことです。
 以前若林波留美「紫」副主宰が、2008年から2009年にかけて「紫」誌上で全10回に渡り、『作句のための 抜き書き「旧仮名遣ひ」』を連載され、「紫」内外より大変好評を博しました。今回「俳句スパイス」において、この連載を再録する運びとなりました。月に一回程度を目安に掲載予定です。どうぞお楽しみに。

かげ
 

2015.03.13 Friday 14:36

波留美の出番です

 「ふることぶみ」

 昨年暮『朗読のための古訓古事記』という本を入手し、元日から音読しています。本居宣長の訓による書を底本とした書で、本文は漢字仮名交り文です。本文、振り仮名はもとより、凡例、解題に至るまで旧仮名遣で、現代語訳は勿論、脚注等も付いていません。音読のためには誠にすっきりしており、文字が大きいので読み易いです。
 この本で初めて知ったことなのですが、『古事記』の振り仮名が「ふることぶみ」となっておりました。つまり宣長の説では、本来の書名は「ふることぶみ」である、ということです。今迄「コジキ」としか訓(よ)まず、そう思い込んできた私は、目から鱗が落ちた思いです。良書に巡り会い幸せです。

若林波留美

レンギョウ





2014.12.23 Tuesday 18:57

一陽来復

 昨日12月22日は冬至でした。かぼちゃを食べたりゆず湯に入った方も多かったのではないでしょうか。ご存じのように冬至は一年のうちで一番昼間の時間が短い日ですが、実は日の入りが一番早かったのは12月5日で、もう少しずつですがすでに夕方は長くなり始めています。反対に日の出はまだ徐々に遅くなり、年が明けて1月の2日〜12日の間がほぼ足踏み状態で、日の出のもっとも遅い時間が続くようです。これ以降は朝夕共に、昼の時間が長くなっていきます。日射しは日毎に力をとりもどしてゆくのに反して、寒さが一番厳しくなるのもこれ以降。日照時間が伸びているのに一段と寒くなるのは、少し不思議な気もしますね。

 2014年もいよいよ数日を残すのみとなりました。何かと慌ただしい年の瀬ですが、お健やかに新しい年を迎えられますよう、みなさまどうぞくれぐれもご自愛ください。

ゆず







2014.12.16 Tuesday 14:35

波留美の出番です

 「オーロラを見た」 若林波留美

 十月末、白内障の手術を受けました。その少し前に、新聞の投書欄で「白内障の手術中に、オーロラを見た」という記事を読みましたので、私にも見えるかと思っていたところ、本当に見えました。その方の記事では「故・御夫君から聞いて、いつか見たいと思っていた緑や紅の光りの帯が、極地へ行かなくても見えて幸せ」とあり「だから白内障手術は恐がらなくて良い」とありました。
 その手術の記憶が薄れないうちに詠んだのが次の句です。

 眼底に鯤ひそみをり天高し

 鯤(こん)は中国の古典『荘子』にある大魚の名。化して鵬という巨鳥になり、南冥へと飛び立ちます。手術後に眼底から鵬となり飛び去った鯤が、広い視野をもたらしてくれるよう、願いを托して詠みました。
 白内障の手術は恐くないことを、私もお伝えしたいと思います。

ひかり






2014.10.03 Friday 09:44

後の月

秋の名月を鑑賞するお月見。ポピュラーなのは旧暦8月15日(今年は9月8日でした)の十五夜、いわゆる中秋の名月ですが、3日後の10月6日(月)は旧暦の9月13日、十三夜です。十三夜は十五夜に次いで美しい月といわれてきました。十五夜にお月見をした人はもちろん、そうでなかった人もぜひこの時期の美しい月を眺めてみてはいかがでしょう。晴れていたら19時くらい、南東の空を見上げてみてください。満月手前の月ですが、満月より少し欠けた月を眺める、というのが趣があっていいのだそうです。日本人の微妙な美意識なのでしょう。



つき




2014.09.05 Friday 12:06

今年の十五夜

 9月に入り暑いながらも、日の光や角度がどことなく秋めいてきました。
残暑が厳しいのは毎年のことですが、みなさまお変わりありませんか。
さて3日後の9月8日(月)は中秋の名月、十五夜です。
十五夜は旧暦の8月15日で、例年9月中旬から10月初旬に当たります。
今年はかなり早めですので、うっかり見過ごさないようにお気を付け下さいね。
ちなみに東京の月の出は17時15分、日の入りは17時59分です。
いいお天気できれいなお月様が見えるといいですね。

すすき











2014.06.24 Tuesday 10:37

主宰日録

 第48回蛇笏賞・迢空賞の贈呈式・祝賀会に行ってきました。
今回は、同世代の高野ムツオ氏が読売文学賞に続いての受賞となりました。戦後生まれの受賞者は初めてです。

選考委員4名の中で、長谷川櫂氏・片山由美子氏がおりますが両氏とも戦後生まれで、ムツオ氏よりは5才以上若い方です。そのお二人とも、まだ蛇笏賞を受けておりません。選考委員が候補となりますと、自ずと辞退と言うことになりますので、歴代の受賞者の中でも、後年になって受賞されるという現象が出てくるわけです。

選考委員を代表して長谷川櫂氏が選考経過について述べられましたが、実に小気味のよい辞で、受賞者のムツオ氏も社交辞令ではないことを感取したと思います。もう一人の受賞者は深見けん二氏で92才の方です。

受賞者の言葉でムツオ氏が、「片山由美子氏が、今回の受賞は『上澄みと泥である』と何かに書いていた」と言うことを述べられました。そのうえで「上澄みは深見さんで、私は泥です」と言われ、「メコン川の泥のように、自然や生活に欠かせない、美しい泥でありたい」と述べられ、また、「私はメコン川の泥の中に棲む『ムツオ虫』である」とも言われ大いに感じ入った次第です。(2014.6.17記)


緑





2014.03.14 Friday 20:05

主宰日録

 高野ムツオさんの句集「萬の翅」が読売文学賞を受賞されました。2月24日の月曜日に帝国ホテルで贈賞式があり出席してきました。各分野での受賞者が紹介され、受賞の弁もそれぞれの個性でユーモアを交えて素晴らしいものでした。
 高野さんの「俳句は出来の悪い子供のようで、一生付き合っていきたい」と言っていたのが印象的でした。
 また小説部門の村田喜代子さんの弁には特に心打たれました。作中の人物になりきって作文を書く苦心話は、考えさせられました。十代の登場人物だけに、上手く書いてはいけないので、鹿児島弁を勉強しながら、十代らしく、たどたどしく書かねばならないのですから、相当な努力が必要で、一人で作家と登場人物の二役をこなすことにエネルギーを費やしたということです。受賞作の「ゆうじょこう」を読んでみたくなりました。
 その他の受賞も地道な努力の末の受賞であることが身にしみました。
 贈賞式後、その会場で祝賀パーティーとなりました。全国から多くの俳人仲間が来ており、久しぶりにお会いする方もあり、懇親を深めることが出来ました。
 パーティー終了後、今度は角川学芸出版の主催の小宴が帝国ホテル17階で行われました。贈賞式には参加できなかった俳人も多く駆けつけました。小宴でのスピーチも楽しく拝聴することが出来ました。
 選考委員でもある高橋睦郎さん、今回の現代俳句大賞の宇多喜代子さんをはじめ、和田悟朗さん、照井碧さん、酒井佐忠さん、小澤實さん、NHKの石井かおるアナウンサー、西村和子さん、片山由美子さん、渡辺誠一郎さん、隣席の正木ゆう子さんや他の方々のスピーチも、高野ムツオさんを知る上で参考になりました。
 謝辞の高野さんも、これからの俳句に命を賭けてゆく姿勢がうかがえ、同年生まれの私としても意を強くした次第です。
 帰りは近所の横澤放川さんと自宅の前まで一緒でした。時刻はもう日付が変わる寸前でした。

木の芽




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