「紫」2020年3月号
龍門集より
白鳥を紡がむとして佇ちにけり 山崎十生
凍滝の純度を保ちつつ躄る
十二月八日桜とふ字の怖し
虎落笛あれは身の上話です 渡辺まさる
木枯のよんどころなく曲りけり
踏み止(とど)まれそうこの冬空の青さなら 鈴木紀子
柚子は黄に過去がどんどん丸くなる
それぞれの色の合唱草紅葉 関口晃代
にぎやかにそして静かに草紅葉
つちくれのひそかなゆらぎ夕枯野 若林波留美
しづもれる微熱の星や冬紅葉
淡海をわがもの顔の浮寝鳥 森壽賀子
ゆるぎなき遊びごごろや枯尾花
(「紫」2020年3月号・NO.910号より)
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「俳句スパイス」
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