2016.10.31 Monday 16:36

第47回埼玉文学賞決定

2016年10月25日(火)、

「彩の国・埼玉りそな銀行第47回埼玉文学賞」が発表され、

俳句部門では「紫」山紫集同人・久下晴美さんが正賞を受賞されました。

 

今回俳句部門では前年と同数の53編の応募がありました。

授賞式は11月7日、さいたま市の「ブリランテ武蔵野」で

埼玉県知事、埼玉りそな銀行社長等来賓を招いて行われます。

他に「紫」の渡辺智恵さん・早乙女文子さんも佳作に選ばれました。

 

みなさんおめでとうございます。

 

受賞作品

正賞 「おはじき」  久下晴美

佳作 「だまし絵」  渡辺智恵

   「はんなりと」 龍野宏

   「風紋」    早乙女文子 

 

紫陽花

 

*「紫」のみなさんの受賞作品は後日

 俳句スパイスに掲載予定です。おたのしみに。


2016.10.28 Friday 11:45

句会のご案内

2016年11月の句会予定 

*予定は変更になる場合があります。
 はじめてのかたは事前に事務局までご確認をお願いします。

 

 

11月2日(水)    貴船菊の会* 
         午前9時30分 秩父市立芸術文化会館 

                       さつき会*  
         午後1時 秩父市立芸術文化会館 

        (午前中は吟行会)


11月5日(土)   窓の会    
           午後1時 サウスピア(武蔵浦和) (自主句会) 

11月8日(火)   俳句を楽しむ会*   
          9時30分 川口市立西公民館

 

         万年青の会  
          午後1時30分 川口市立前川南公民館


11月9日(水)   紫川口句会* (紫本部例会) 曜日注意!
          午後1時 川口市立西公民館

11月10日(木)     をまぎ句会* 
          午後1時 さいたま市尾間木公民館 


11月12日(土)  紫さいたま句会* 
          午後1時 武蔵浦和コミュニティーセンターサウスピア
      
11月14日(月)  さくら草句会*
         午後1時 浦和パルコ10階

 

11月15日(火)      句楽会* 
          午後1時 川口市立西公民館 

 

11月16日(水)    牧の会   
           午後1時 さいたま市尾間木公民館
 
         紫苑の会  
         午後1時30分 越谷市市民活動支援センター

 

11月19日(土)      ミューズ*
           午後1時 川口市立栄町公民館 

         めぶき句会
         午後1時 さいたま市立桜木公民館

 

          東京むらさきの会 日にち注意!
         午後1時30分 台東区社会教育センター

11月20日(日)    虹の会  
         午後1時 越谷市立北越谷公民館

 

11月24日(木)   しらゆり俳句会* 
         午後1時30分 川口パレス3階

                          句遊会
             午後1時 さいたま市立善前公民館

 


11月27日(日)      むらさき西句会* 
         午前9時 川口市立西公民館


11月30日(水)          月光の会*
         午前9時30分 川口リリア11階


その他      紫通信句会*      
         11月10日(木) 締切     作品5句(郵送)

       
*のついている句会の指導者は山崎十生主宰です
 「東京むらさき」以外の句会場はすべて埼玉県内です

* 今月は土曜句会は休会となります

お問合せ 紫の会

紅葉

 


2016.10.25 Tuesday 11:44

現代俳句50則

関口比良男・現代俳句五十則 2 

 

俳句は自分自身のためにこそ作られるものである。

 

桜紅葉

 


2016.10.21 Friday 11:43

俳句つれづれ

俳句つれづれ 第3回 「小林一茶」

 

鳥海美智子

 

 是がまあつひの栖か雪五尺  一茶

 

 私が長年住み慣れた家を駅前再開発の為、引っ越すことになり、

マンションに移り住んだ時、まず口にした一句である。

 

 一茶にとって柏原は生地であるが、三歳で母に死別、

継母との対立で十四歳で江戸に奉公に出され、

柏原に帰った時は五十歳であった。

 しかし、俳句に充実期を迎え、約九年間で総数約7300句、

年平均800句を作句した。

 生涯では約2万句をつくったが類想・類型も多く、

何度も自己模倣をやっているうちに秀逸な句が生まれたようである。

 

例として

 

うつくしき花の中より藪蚊哉

うつくしき草のはずれの鵜船哉

うつくしき春に成しけり夜の雨

うつくしや雲雀の鳴きし迹(あと)の空

うつくしや若竹の子のついついと

うつくしや障子の穴の天の川

うつくしや年暮(くれ)きりし夜の空

うつくしや雲一つなき土用空

 

 私達もまったく俳句が出来なくなった時、

このように類型を思いつくままに書き出してみると

案外面白い句が生まれるかもしれない。

 

代表句は

 

雀の子そこのけそこのけ御馬が通る

我と来て遊べや親のない雀

名月をとってくれろとなく子かな

雪とけて村一ぱいの子ども哉

露の世は露の世ながらさりながら

 

 一茶にとっては七五調の定型は自由形式であり、

思いがそのまま俳句となっているので、読み手の心には、

なんのわだかまりもなく、すんなりと入ってくる。

 本来、俳句とはそういう形式ではないかと日頃から思っている。

 

(「紫」無門集同人)

 

窓

 

 


2016.10.18 Tuesday 11:43

紫さいたま句会

「紫」の二つある本部例会のうちのひとつ。 
毎月第二土曜日、武蔵浦和コミュニティーセンター
(JR埼京線武蔵浦和駅西口徒歩二分)で
午後1時から4時30分に開催しています。
各自自由題で3句出句・8句選。会費1,000円。

 

日にち注意!!
次回のさいたま句会は11月12日(土)の予定です。


山崎十生主宰選

天 田中泯土方巽すすき原         まさる
地 現代音楽って水母ぢゃないか      まさる
人 秋天を使い熟してゐる歩幅       澄子     


鈴木紀子副主宰選

天 臨界を越えて金木犀となる       智恵
地 澄もうとし水は瞑想してゐたり     十生
人 坂多き昭和ふちどる柿紅葉       波留美



若林波留美副主宰選

天 制服の襞それぞれにある秋思      友光
地 括るには大き昭和や栗の毬       智恵

人 さわぎ出すものを宥めて柚子は黄に   紀子
 


(さいたま句会 2016.10.1)

 

柚子

 


2016.10.14 Friday 09:15

埼玉県現代俳句協会 吟行会

10月10日(体育の日)、

第14回埼玉県現代俳句協会の吟行俳句大会が開催され、

役員の杉本氏よりご報告いただきました。

 

**************************

 

当日は、曇天であったが、別所沼公園での吟行会に

桑原会長、山崎副会長、関田副会長以下89名の参加

を集め、開催された。

秋の別所沼は静かに風景を映し、釣人は餌をつけ、釣

り竿を投げ入れることを繰り返していた。沼の周囲を

ランニングするランナーは後を絶たず、体育の日を楽

しんでいた。

大会は、一人2句出句で、盛況の内に幕を閉じた。

当日の上位句は次の通り。(敬称略)

 

さいたま市長賞

釣人は景色のひとつ沼の秋    長澤 健次

 

さいたま市議会議長賞

魚にも鳥にもなれず沼の秋    折原 野歩留

 

さいたま市教育委員会教育長賞

銀杏を踏んで足から覚めてくる  金子 功

 

埼玉県俳句連盟会長賞

手の平に親指の影鳥渡る     岡田 一夫

 

埼玉文藝家教会会長賞

踏むという罪もありけり銀杏の実 新村 長門

 

埼玉県現代俳句協会会長賞

秋の水何人映しても孤独     藤倉 忍 

    

                (杉本 記)

 

 

紫関係入賞者

 

娑婆気は無尽蔵なり鰯雲      大平寿江

秋天にかな女の句碑は不動なり   鳥海美智子

星ひとつ沈めて沼の水澄めり    森壽賀子

 

 

銀杏

 



 


2016.10.11 Tuesday 11:41

「紫」2016年10月号・2

大道無門(「紫」10月号抄)    山崎十生 選・評


滴りのしたたるまでの息づかひ      かみのみずほ(山紫集)
 上五、中七のフレーズは、ある程度予測され、

特別に独自性があるわけではない。

しかし、下五に〈息づかひ〉を据えることで俄然、

息を吹き返すように詩心が増幅される。

滴りの一雫が、息を殺しているようにしていたものが、

一気に、今まさに落ちようとしている気が聞こえてくる。


落し穴なんなくかわす水馬        西本明未(山紫集)


情念のかたまりである冷や奴       森壽賀子(龍門集)
 冷奴という概念を、どう崩すかに依って新鮮な感動が生まれる。

冷奴に限らず読者を魅了するには、何らかのアクションを取らないと

納得してくれない。掲句の場合は、冷奴を〈情念のかたまり〉と

断定したところに作者の仕掛けがある。その巧みな仕掛けは

魔術としか思えない。


濡れてなほ餓(かつ)ゑてゐたる水中花     渡辺智恵(山紫集)

距離はあって無きものですかラムネ玉   木村成美(無門集)


               * * *
無門集
ほうたるの私語(ささめき)に揺る水面かな    さとうせつ 
草笛を吹いて呼びたい人ばかり      依田壽子
生きものであるかのようだ青田風     浅野都

直面(ひためん)の南瓜が正座してござる    新井富江

 

山紫集
独り身のタワーマンション熱帯魚     椎名和夫
孑孒は踊り疲れて蚊になった       嶋野靖子

合鍵は空に預ける夏木立         島村治子
惹かれあふかに流灯の離(さか)り行く     鈴木千鶴

蟻の列難攻不落の城目ざす        根上空間

サングラス文句言ふなら外してよ     伊藤伯子

南無南無と石仏洗ふ青時雨        小林敏子

藁でもいい摑んでいたいみずすまし    小林弘恵

 

新星集

熱帯魚遠くを見つめ邪心なし       森田重子




(「紫」2016年10月号・NO.869号より)

 

木立

 

 

 

 


2016.10.07 Friday 11:42

紫川口句会

「紫」の二つある本部例会のうちのひとつ。 
毎月第一日曜日、川口市立西公民館(JR川口駅西口・徒歩5分)で
午後1時から4時30分に開催しています。
各自自由題で3句出句・8句選。会費1,000円。
次回は11月9日(水)です。曜日注意!!

山崎十生主宰選

天 そんな気はさらさらないと林檎剥く   順
地 きばなコスモス程の意気込みならばある 紀子
人 首尾よくばそれは愛ですすいっちょ   ふじ子


若林波留美副主宰選

天 きばなコスモス程の意気込みならばある 紀子
地 童話の姫の老後は不明星月夜      友光   


鈴木紀子副主宰選

天 外かもしれぬ内かもしれぬ虫の闇    智恵
地 この世では風に従ふ芒かな       則子 
  

              (川口句会 2016.10.2)

 

黄花コスモス

 


2016.10.04 Tuesday 11:40

「紫」2016年10月号・1

龍門集より

 

茅の輪三度潜り蝉蛻(せんぜい)となれり  山崎十生
紫陽花や人間に管多かりき
身を捨つることが命の瀑布かな



なつかしい方へ吹き寄る夏落葉     鈴木紀子 
本分にまさる追伸梅雨晴間


あめんぼう球面幾何をいつ覚ゆ     若林波留美
晩年に非ず匂へる木下闇



すましてもすましきれない冷やっこ   渡辺まさる



マイナンバー空にウヨウヨ芝生刈る   関口晃代



情念のかたまりである冷奴       森壽賀子



(「紫」2016年10月号・NO.869号より)

 

紫陽花

 

 

 

 

 


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